2017年の中央競馬を振り返った時、鮮明によみがえってくるんは、やっぱりキタサンブラックの雄姿や。
最近は競走馬のサイクルがホンマ、早くなったでな。
年を重ねるごとに強くなっていったイメージが持てる名馬自体が、そう多くは思い浮かばなくなった気がするわ。
正直、俺の中の“かつてのキタサンブラック”は「流れに恵まれて」とか、「レースのうまさで」勝ってきた馬やった。
それだけに天皇賞・春のインパクトは強烈。問答無用に、力でねじ伏せての3分12秒5レコード走破やったからな。
出遅れと極悪馬場をモノともせずに勝ち切った天皇賞・秋も忘れられん。改めてあの馬の根性、底力を見せつけられた思いやったわ。
そして絵に描いたような有終Vを決めた有馬記念。
「キタサンブラックが主役だった年」として、多くの競馬ファンの記憶に刻まれているんやないかな。
「背景」も大きかったわ。なんといっても、演歌界の大御所・サブちゃん(北島三郎)がオーナーだったことで、エンターテインメント性を高めたというか、普段は競馬に関心のない人たちへの強いアピールができた。
さらには社台グループ全盛の時代に、「日高の馬」(生産はヤナガワ牧場)として頑張ったことも挙げとかんとな。
ただ、俺が声を大にして伝えたいこと。
それは「キタサンブラックが現役トップとして、走るべきレースにきっちり出走し、ライバルたちの挑戦を受け続けた」ことの重要性や。
昔と今の競馬では(馬場の高速化により)脚元への負担が全然、変わってきた影響もあるんやろけど。
王道GIでも、微妙にメンバーが揃わんことが増えてきた。
特に最近、気になっとるんは、春のドバイや暮れの香港に、日本馬が大挙して押しかけることが日常化したことやな。
まあ、より箔が付くというか、ステータスを得られる感じやし、当たり前っちゃあ、当たり前なんやけど、
その影響で国内の、特に王道路線のメンツまでが寂しくなるんは、どうも釈然とせん。